
もうすでにボットクスという言葉を何度も使いました。でも、ボトックスはアメリカのアラガン社の商標登録です。アラガン社以外のメーカーはボトックスという商品名を使うことはできません。
アメリカのアラガン社は、眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の治療用にボツリヌストキシン(ボツリヌス毒素)をうんと弱めて定量化したボトックスを商品化しました。そして、多くの動物実験のデータと臨床データを社内に保有しています。
ボトックスはいちはやくFDA(米国食品医薬品局)の認可を受け、ボツリヌストキシン(ボツリヌス毒素)製剤は"ボトックス"と呼ばれるようになりました。そして、しわ治療など広範囲なプチ整形に広く使われるようになりました。
しかし、あくまでボトックスと呼べるのは、米国アラガン社のボツリヌストキシン製剤のみです。それは登録商標ですから。
『米国パブリック・シティズン(消費者団体)が、ボツリヌス菌毒素による注射(ボトックス、マイオブロック)で死亡例が出ているので添付文書を改訂し、医師等に警告を出すよう、FDAへの要請が提出された』とのニュースが報道されたことがあります。
この件に関して、米国アラガン社は自社の製品に関しては、そのような安全性情報はすでに医療用添付文書に反映されており、現在の安全かつ適正な使用に向けた情報提供に反映されていると反論しています。
また、FDAの承認を受けているボツリヌス毒素製剤は、現時点でボトックス(A型毒素)およびマイオブロック(B型毒素)のみであり、FDAはこの2製品については、責任を持って製品の品質および副作用等の監視をしており、アラガン社のボトックス以外の製品については、一切責任を持っておらず、品質の保障、副作用の監視等は行っておりません。副作用報告システムも存在していないと述べています。
つまり、ボトックスと呼べない中国製・韓国製の安いものが出回っており、中国製のBTXAやイギリスのイプセンという製薬会社から発売されているディスポートという安価なボトックスは、ゼラチン等の不純物が多く含まれているとか、効果が弱いなどの問題点が指摘されており、十分な安全性も確認されていないと指摘しています。
ボトックスのリスクの項で詳しく述べていますが、この安価な中国製・韓国製のボツリヌストキシン製剤は、この治療法のリスクの最たるものです。