
欧米でのボトックス治療は、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣以外にもによるシワ、多汗症などの多くの疾患治療に使用されています。米国のFDAもシワ治療や多汗症の治療についても効果があるとして認可しています。
日本でも眼瞼痙攣の治療薬として、1996年にアラガン社ボトックス注100 (A型ボツリヌス毒素)という商品名で厚生労働省が認可しました。しかし、現在、日本で厚労省が認可しているのは、眼瞼痙攣と片側顔面痙攣、痙性斜頸のみです。シワや多汗症の治療薬としてはまだ認可がおりていません。
では、しわ治療などさまざまなプチ整形の際に使用されるボトックスは、どんなルートで医療現場に入ってくるのでしょう? 眼科医などの治療目的以外でボトックスを手に入れるには、形成外科医や美容外科医は厚生労働省に使用申請書を提出して、個人輸入をしていることになります。
なので、眼科治療以外の用途には保健は効きません。薬価も各クリニックが独自につけています。競争があるので、むやみな価格はつけられないものの、割高なのは否めません。
ボトックス注射の施術手順は次の通りです。
1.まず、洗顔をします。
2.検査を行い、ボトックスの使用量などを決めます。
3.ボトックスを注入します。痛みに弱い方には麻酔を使用する場合もあります。
4.施術が終われば帰宅できます。その際、化粧をしても構いません。
5.当日の入浴はできませんが、洗顔やシャワーは可能です。
6.効果確認のために、3週間目に受診が必要です。
ボトックスは非常に不安定な薬剤です。保存状態が薬の効果を大きく左右します。
通常は冷凍保存され、海外からも冷凍便で輸入されますが、輸送途中で温度が上がってしまうと薬効が落ちてしまいます。輸入には細心の注意が必要です。
使用時に生理食塩水を一定量ボトックス粉末が入ったバイヤル(瓶)に混合して使用します。常に混合直後の鮮度の高い状態で使用することが理想です。しかし、使用頻度の少ない場合には、1アンプルを数カ月にわたって使用するクリニックもあるので注意してください。
このようにボトックスはデリケートな保存が必要ですので、保存方法や生理食塩水を混ぜてからの日数、クリニックで使用しているボトックスの輸入経路などをカウンセリング時に医師に確認してください。現在、ボツリヌス製剤は米国産、英国産、中国産のものが使用されています。
同じ米国アラガン社のボトックスでも、表書きが「英語表記の直輸入のもの」と「中国語表記の台湾経由のもの」があります。